
「移転しました」取扱説明書
Kanchi Studioのソフトウェアをご利用いただきまして有難うございます。
ソフトについて
レンタルサーバーを乗り換えたり,独自ドメインに移行するときには, 古いホームページを「移転しました」という文言に書き換えておくのが理想ですが, 全部のページを手動で書き換えるなんてまず無理だと思います.
…というわけで自動化するツールを作ってみました.
トップページに誘導するだけじゃありません.ちゃんと各ページに対応する新サイトに誘導できます.
利用可能なホームページ
基本的に,HTMLファイルをFTPでアップロードするタイプの古臭いWebサイトで使えます.
簡単にいえば,「レンタルサーバー」とか「レンタルHPスペース」を使ってる人のためのソフトです.
ブログとかWikiとかは,恐らく使えません。
なお、本ソフトは、ホームページの作り方をある程度知っている方(FTPが使える程度)
を対象としています。
本ソフトは、HTMLファイルを作成するだけですので、 サーバーへのアップロードは別途FTPソフトをご用意ください。
v1.50での改良点
設定項目のタブ化
ウインドウがコンパクトになりました。
書き換え対象となる拡張子を選べる
従来品ではhtmとhtmlしか書き換えができなかったのに対し、 対象の拡張子を自由に選択することが可能になりました。
自由度の高いテンプレート
従来、背景色・文字色・リンク色・文字サイズの4つしか選べませんでした。 本バージョンからは、最大で色6種類、数値(or文字列)4種類の計10個の パラメータをテンプレートで定義することができます。
また、移転告知ページに、画像や外部CSS, JavaScriptファイルなどが簡単に利用できるように改善しました。
同梱テンプレートのデザイン改良
好きな色に設定できるシンプルなデザインから、 グラデーションや半透明PNGを利用したリッチなデザインまでご用意しました。





開発言語を変更
開発環境をVisual C#に変更しました。 ライセンスも緩和され、商利用可能となりました。
ライセンスなど
付属のreadme.txtをお読みください。
インストールとアンインストール
ダウンロードしたzipファイルを解凍ソフトで解凍してください。 解凍後のフォルダにあるiten.exeを実行するとソフトが起動します。
本ソフトのアンインストールは、インストール(解凍)時に生成されたファイルを削除するだけです。
使い方
このソフトは、基本的には左のタブから順番に設定するだけでOKです。
その前に、本ソフトをあなたのホームページに適用できるかチェックしましょう。 下記の条件全てを満たしていればOKです。 この条件を満たしていてもうまくいかない環境もあります。 また、条件を満たしていなくても、いろいろといじくれば使える場合もあります。
- Blog, Wikiなどの動的更新サイトではない。
- ローカルのディレクトリとWeb上でのディレクトリが同じ構成である。
- 旧サーバーで移転告知ページの設置が禁止されていない。
- ホームページを丸ごと引っ越す。
レンタルWikiなどで、ページの末尾が.htmlになっているタイプの物もありますが、 FTPで上書きができないため本ソフトは使えません。
なお、条件3についてですが、 移転告知ページを設置していたらアカウントを削除するぞ、 と利用規約に書いていたレンタルサーバー(大手)が昔ありました。 そういうサーバーは稀ですが、念のため規約をチェックしてください。
「フォルダ」タブ
入力元のフォルダ
現在使っているホームページのデータ一式が入っているフォルダを指定します。 このフォルダの中身は基本的に書き換えられることはありませんが、 安全のためバックアップを取って置いてください。
出力先のフォルダ
「移転しました」と書かれたHTMLファイルが大量に出力されるフォルダです。 空のフォルダを指定しなければなりません(仕様です)。
「移転先」タブ
新しいサイトのURL
新しいホームページのURLを入力します。最後にスラッシュ( / )を入れるのを忘れないでください。 また、最後にindex.htmlとかのファイル名は(例外を除いて)書かないでください。
誘導方法
「訪れたページに対応する新ページに誘導」を選んだ場合、例えばお客さんが古い方の 「○○.html」を開くと新サイトの「○○.html」に誘導し、 「△△.html」を開くと新サイトの「△△.html」に誘導します。
「トップページに誘導」を選んだ場合、お客さんが古いサイトのどのページを開いた場合でも、 新しいHPのトップページ(厳密には"新しいサイトのURL"で入力したURL)に誘導します。
「拡張子」タブ
移転告知ページを作る対象となるファイルタイプを設定します。 一般の人はhtmlとhtmのみを書き換えれば十分だと思うので、いじらないでください。
phpやshtmlについても、書き換えが可能な場合もありますが、 本来のスクリプトの機能は失われます。
なお、拡張子を追加するときは、 必ずドット(.)を忘れないようご注意ください。
「デザイン」タブ
移転告知ページのデザイン(見た目)を設定します。 標準で5種類のテンプレートを用意しています。 テンプレートを読み込むには、 「参照」をクリックして、テンプレートファイル(*.itf)を開くだけでOKです。
ウインドウ右上にサンプル画像が表示されるので、大まかなデザインはこの画像を参考にしてください。 「ブラウザでプレビュー」ボタンを押すと、ブラウザが起動してデザインを確認することができます。
テンプレートの作成、公開方法は後述します。
色の設定方法
テンプレートによっては、背景や文字の色、サイズを自由に設定することができます。 色を変更するときは、色の付いた長方形をクリックして色を選択してください。
ジャンプまでの秒数
「移動までの秒数」設定項目は、作者公認の全テンプレートで対応しています。 それ以外のテンプレートの対応状況は各テンプレートの作者にお問い合わせください。 作者の個人的な好みから初期状態で7秒になっているので注意してください。
「作成」タブ
「作成」ボタンを押すと今までの設定にしたがってページが生成されます。 「中止」ボタンを押すと、ページ生成を中止しますが、 既に生成されたページが消えるわけではありません。
なお、既に同名のファイルが存在する場合、上書きは行われません。
画像ファイルなどについて
テンプレートが画像や外部CSSファイルなどを含んでいるときは、 出力先のフォルダに、必要な画像などが自動的にコピーされます。
テンプレートの作成方法
以下の文章はテンプレートそのものの作り方についての記述です。 既存のテンプレートを用いる場合は読む必要はありません。 なお、テンプレートの作成にはHTMLに関する知識が必要です。
正直なところ、説明が分かりにくいので、 同梱のテンプレートを改造して作った方が早いと思います。
必要なファイル・フォルダ
itf形式のファイル
テンプレートのオプションや基本情報を格納するテキストファイルです(実体はXMLです)。 メモ帳などのテキストエディタで編集します。
readme.txt
テンプレートを一般公開する場合に必要です。 作者の連絡先やライセンス、注意事項などを書いたテキストファイルを用意してください。
テンプレートファイル
テンプレートとなるHTMLです。
サムネイル画像
「デザイン」タブに表示されるサンプル画像です。 大きさ160×120pxのbmp, png, jpg画像を用意してください。 私的にテンプレートを使う場合は必要ありません。
メディアフォルダ
画像や外部cssファイルなどを使う場合にそれらを格納するフォルダです。
itfファイルの編集
標準でついてくるテンプレートのitfファイルを改造して作ることをお勧めします。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?> <setting> <thtml>glass/glass.html</thtml> <thumb>glass/sample.bmp</thumb> <imgpath>glass/media</imgpath> <c1> <caption>背景色</caption> <color>999999</color> </c1> <c2> <caption>タイトル文字色</caption> <color>000000</color> </c2> <c3> <caption>本文文字色</caption> <color>000000</color> </c3> <c4> <caption>リンク文字色</caption> <color>0000ff</color> </c4> <c5> <caption></caption> <color>000000</color> </c5> <c6> <caption></caption> <color>000000</color> </c6> <t1> <caption>ページタイトル</caption> <data>移転のお知らせ</data> </t1> <t2> <caption>本文文字サイズ</caption> <data>10.5</data> </t2> <t3> <caption>タイトル文字サイズ</caption> <data>14</data> </t3> <t4> <caption></caption> <data></data> </t4> </setting>
各要素の説明
※ファイル名、フォルダ名は、itfファイルから見た相対パスで指定します。
thtml | テンプレートファイルのファイル名 |
thumb | サムネイル画像のファイル名 |
imgpath | メディアフォルダのパス |
c1 〜 c6 | 色置換タグ設定 |
caption | カラーボックスの上に表示される説明 |
color | デフォルトの色をHTMLの色形式(先頭の#は不要)で指定 |
t1 〜 t4 | 文字列・数値置換タグの設定 |
caption | 入力ボックスの上に表示される説明 |
data | 入力ボックスの初期値 |
テンプレート本体(template.html)の編集
テンプレートは基本的にはHTMLファイルです。
本ソフトの基本動作は、このHTMLファイル中の特定のタグを適切に置換するだけです。
<<FHMT150>>
テンプレートファイルのどこでもいいので、<<FHMT150>> というタグを書いておいてください。 これは、 "このファイルは「移転しました」 ver1.50に対応しています" ということをソフトに認識させるために必要です。
自動ジャンプの設定
<html>と<head>の間に下記のタグを挿入します。
<meta http-equiv="Refresh" content="<<tm>>;URL=<<url>>">
このタグは、一般的な自動ジャンプのタグですが、<<tm>>とか<<url>>という文字列が存在します。 <<tm>>は、本ソフトの「自動ジャンプまでの秒数」で指定された秒数に置換されます。 <<url>>は、誘導先のURLに置換されます。
もちろん、この2つのタグは本文中でも用いることができます。
画像などの外部ファイルを使う場合
画像などの外部ファイルは、itfファイルのimgpathで指定したメディアフォルダの中に格納します。 ソフトの「作成」ボタンをクリックしたときに、メディアフォルダの中身が、 出力先フォルダの一番上に自動的にコピーされます。
画像を使うときに、テンプレートファイル上で
<img src="images/gazou.jpg">
などと表記すると、最上位のフォルダにあるHTMLからは正常に表示されますが、 下位のフォルダのHTMLからは表示できません。 これを解決するために、<<path>>タグを用いて、
<img src="<<path>>images/gazou.jpg">
とします。<<path>>は、HTMLの階層に応じて"../"とか"../../"という風に置換され、最上位フォルダへの参照を使いたいときに重宝します。
色置換タグ
一般公開用のテンプレートで、ユーザーが自由に色を選べるようにするには、 cssなどで色を指定する際に、
color:<<c1>> background-color:<<c2>>
という感じで、<<c1>>〜<<c6>>を用います。 これらの文字列が、「デザイン」タブで指定された色に置換されます。
文字・数値置換タグ
一般公開用のテンプレートで、文字のサイズや、表示する文字列などをユーザーが選べるようにするには、次のようにします。
font-size:<<n1>>pt;
<<n1>>〜<<n4>>は、「デザイン」タブでユーザーが入力した数値または文字列に置換されます。
テンプレートの配布
作成したテンプレートは、ホームページなどを用いて一般公開することができます。 ただし、下記の事項について留意してください。
テンプレートの著作権
テンプレートを公開すれば、当然のことながら、他のユーザーが二次使用します。 したがって、テンプレートには利用許諾について明記したreadme.txtを添付しなければなりません。 readme.txtがなければ、テンプレートを使ってもよい利用形態(サイトの種類、営利・非営利、など)が不明確となり、著作権に関するトラブルや紛争の原因となります。
また、テンプレートを作成する際は、他人の著作権や肖像権を侵害してはなりません。
Kanchi Studioでのテンプレート配布代行
本ソフトは、利用者層が限られているので、
ブラウザや音楽プレーヤーのスキンとは違い、
テンプレートをダウンロードする人も自作テンプレを公開する人も少ないです。
なので、どこかにテンプレを集約した方がいいかもしれません。
というわけで、Kanchi Studioではテンプレのリンクや配布代行を受け付けています。
リンクの依頼については掲示板を、
配布代行についてはメールをご利用ください。
↓掲示板、メールはこちらから↓
http://kanchi.cyber-ninja.jp/
リンクについて
テンプレートをご自身のホームページで公開されている場合に、 私のほうから無断でリンクを貼ることがあるのでご了承ください。